トングをカチカチするやつは小心者

・地元に「午後の食パン これ半端ないって!」って名前のパン屋がある

・一般的なお店は見た目に気をかけて、店内をよく見せたり、看板を凝ったものにするのが普通であるが、ある程度のコストがかかったりする。それに比べて店の名前を目を引くものにするのは特別コストのかかるものではない。意外と思いつかなかった。普通にいい案だとおもう。

・現在はお店はWEB上で探すのが一般的なので、名前が奇抜なのはインターネット上では店の外観よりも伝わりやすい。

・この「午後の食パン これ半端ないって!」をプロデュースしているジャパンベーカリーマーケティング株式会社はこの店名を奇抜にするのに味をしめて、いろんな名前のパン屋をプロデュースしている。

・TOTSZEN BAKER’S KITCHEN(神奈川県横浜市港北区
・考えた人すごいわ 国分寺店(東京都国分寺市)[2]
・どんだけ自己中 荻窪店(東京都杉並区)[3]
・午後の食パン これ半端ないって! 能見台店(神奈川県横浜市金沢区)[4]
・わたし入籍します(大阪府枚方市大垣内町)[5]
・考えた人すごいわ 仙台店(宮城県仙台市青葉区)[6]
・モノが違う(埼玉県さいたま市北区)[7]
・こ令和すごすぎる件(長崎県佐世保市権常寺)[8]
・もう言葉がでません(鳥取県鳥取市吉成)[9]
・別格(京都府京都市中京区)[10]
・偉大なる発明 小倉店(福岡県北九州市小倉北区)[11]
・真打ち登場 大山東口店(東京都板橋区)[12]
・生とサザンと完熟ボディ(神奈川県茅ケ崎市新栄町)[13]
・くちびるが止まらない(宮崎県宮崎市神宮東)[14]
・キスの約束しませんか(大阪府東大阪市足代)[15]
・あらやだ奥さん(三重県桑名市)[16]

*1

・意外とどれも人気店で、ちょっと前に流行った「高級食パンブーム」の火付け役らしい。

・すごいのが同じところがプロデゥースしているのに、変な名前に一切の法則性が見つけられないところだ。「これ半端ないって!」とか「令和すごすぎる件」とかは流行語を使用しているが、「生とサザンと完熟ボディ」とか「キスの約束しませんか」、「あらやだ奥さん」はセクシーな表現を使用している。この店名をつけた人の思想が読めない。

・店名とはその店の店主のある種の願いみたいな物が詰まっていたり、意思であったり思想やその店主自身や場所に関係する物がつけられるのが一般的である。

・しかし、この奇抜なパン屋達は店名に何が込められているのか全く分からない。ただパンがすげぇって言うのは伝わるが...

・名前が意味の分からない(伝わり辛い)物にするのはパンやの店名だけではなく最近はいろいろな芸術作品(文学、音楽、美術品)に使われている

・(追記)昔の絵画などは作者が題名をつけるのではなく、絵を管理する人などが管理しやすいようにある種のIDみたいな感じで題名をふったらしい。

現代アートとかはわかりやすい例で作品を分かりにくく表現して、名前を分かりにくくつけている。それは作品を受け取る側の読みや気づきを大切にしている。逆に昔の絵画はすごくストレートな題名がつけられているのばっかだし(昔の絵画の題名は後からつけられてるかもしれないが)。

・最近の歌でも題名と歌詞の内容が大きく乖離している物が多い気がする。昔に流行ったJPOPや演歌は歌詞中に題名が出てきたり、題名に属した言葉が使われていた。

・名前にわかりやすい意味を持たせる時代は終わったのかもしれない、今の子供達の名前も複雑な意味を持たせた名前が増えているし、一見分かりづらい名前が多い。一郎、二郎みたいな簡単な名前はもういないだろう

*1: Wikipedia -岸本拓也